YOKA<ヨカ> ゆったりと時間を味わうための、アウトドアプロダクト

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第8話:YOKAのオキテ

僕は実は「何でもやって良いよ」と言われると何も出来なくなるタイプです。

「出来ることがこれしかない」という状況がないと自分のクリエイティビティがほとんど発揮されないんです。家で飼っている猫を急に公園に放したみたいに、動けなくなってしまう。これが自分の弱みでもあり、強みでもあると自覚しています。

例えば、何度も例に出しますが僕がインハウス時代に立ち上げた「パイプロイド」。パイプを組み合わせてキャラクターが出来上がるという商品ですが、企画当初は、紙パイプを基本にしながらも(そのころは「ひねもす」という、広告などの紙を巻いて工作する機械を売っていたのです)、その他にもジョイントパーツや、厚紙を別途使うなど、いろいろなオプションがありました。

しかし、そうやって選択肢を広げていっても、基本は紙パイプであるということは変わりません。どれだけのことをやっても、プラモデルにかなうわけがない。だったら逆に、オプションパーツを拡げるのではなく、パイプ「だけ」にあえて絞ったほうが良いのではないか!

そうやってまず自分の行動できる「枠」を決めまして、そこからはクリエイティブ地獄への道のりを(笑)歩むわけですが…

その結果、どこにもない「オドロキ」を含んだ製品ができ、製品化から10年を超えた今でも、世界の人に親しまれている商品になった、と自負しています。

また、独立後に作った商品PLAY-DECOの中でも「グリーティングシリーズ」は狭い狭い枠の中で生まれた商品で、これはまず設計云々より前に「文字からロボットが出来るものを作ろう!」というコンセプトだけを決めました。絶対に余計なものは使わない。文字「だけ」を組み立てるとロボットが出来るものにする、と。そしてそこからはお決まりの地獄へまっしぐらなのですが、これもその甲斐あって、国内外で売れ続けている商品になっています。(実は海外には日本には無い「SAN FRANCISCO」や「NEW YORK CITY」バージョンもあります)

さてさて、作れるものが工場とのやりとりの中で絞られ、その中で知恵を絞っていく、というのはこれまたもう1つの「枠」ではあるのですが、「形にしていく」という工程のなかである「オキテ」が定まってきました。

それは、使う色。

カワイイからカッコイイへ。その変化は自分にとってとてつもないものだったのですが、カワイイと言われる要素の1つ「カラフルさ」を、あえて表に出さないようにしようと。そして、流行りの色、というのも使わないようにしようと。

もちろん、カラフルであっても流行色を使っても、カッコイイものを作ることはできるんでしょうが、自分としては、そこを捨てないとどうしても今までの「カワイイもの」に吸い寄せられてしまう気がしてしまって。

もはやこれがストイックなのか何なのか、果たしてどういう効果があるのかも分からないのですが。とにかく、
茶色、黒、灰色(シルバー)、白。

この4色だけ。これを「YOKAカラー」と名付けまして、YOKAの製品には原則この4色だけを使い、今後自分が買うアイテムもこれに揃えて行く。それをYOKAのオキテとすることに決めたのでした。(←早くモノを作れ)

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STORY

も く じ
  • 第18話:そして販売へ
  • 第17話:工場を見に行こう(3)
  • 第16話:工場を見に行こう(2)
  • 第15話:工場を見に行こう(1)
  • 第14話:針葉樹合板 vs OSB
  • 第13話:ベルト革命
  • 第12話:おもちゃから、道具へ
  • 第11話:YOKAの家具、その始まり
  • 第10話:パイントタンブラー
  • 第9話:ピンズを作ろう
  • 第8話:YOKAのオキテ
  • 第7話:最高の余暇
  • 第6話:工場アタック、スタート
  • 第5話:これは金脈か!?
  • 第4話:かわいいから「かっこいい」へ
  • 第3話:外と内の、見えない壁
  • 第2話:アウトドアブランドをやろう
  • 第1話:はじまりは、ポートランド
  • 第0話:YOKAのストーリー

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