ポートランドでドハマりしたのが、クラフトビールでして。
なんとこの小さな市に70件以上の醸造所があり、その数は人口比で言ったら世界一とのこと。
醸造所と言っても大きな工場だけではなく、お店の奥にタンクがあってそこで作っている、というものも含むんですが、これが面白い。日本のように、どこに言っても同じビールが飲める安心感というのとは逆で、ポートランドはお店ごとに味が違うと言っても過言ではない。
今日はあっちに行ってみよう、と言ってはビールを飲み、こっちに行ってみようと言ってはビールを飲み、お。イベントやってるぞ?と立ち寄ったら作りたてのビールを試飲させてもらえたり。もうビール天国。
そんなわけで、クラフトビールが美味しかったなあ〜!寂しいな〜と思って帰ってきたら、日本でもちょっとしたブームが始まってきまして。とりあえず買いました。ガラスのマイ・パイントグラス(笑)
タイミング的にはこれはアウトドアブランドをやりたいと思うちょっと前の話だったのですが、以前の話でも書いたように、内と外の間に、見えない壁が存在します。ガラスのパイントグラスを持って、ベランダに出ようと思ったら、気が引けてしまう。
それなら、割れないパイントグラスを作れば良いのではないか??と、アウトドアとクラフトビールがシンクロしてきたんですね。
とはいえ何で作ったら良いか定まらず、いろいろな方法を探りました。ステンレス版をプレスしたもの、というのが世の中にありますが、あれをやろうとすると型代が半端ない(というか、その問題以前に、既に世の中にあるんだっつーの!)。何か世の中にあまりない製造方法で、単価が安くて、ロットも低いものが無いかと探していきます。そんな良いものがあるならみんな作っていると思いはするんですが、それでも何かスキマがないか!?と、探しちゃうんですよね^^;
そうこうするうちに「鋳物が良いのでは?」とある業者さんに提案をうけました。「ただ、ウチではできないので、出来る業者さんを紹介します」と。そこで出会ったのが、お世話になっている大阪の藤田金属さん。そして話を聞いていくと、得意なのは鋳物だけではなく、「へら絞り」という技法だとのこと。フライパンなどを主に作っているそうですが、アルミでパイントグラスを作るということも可能だとのこと!キター!!
僕はパイントグラスが大好きで、あれと同じ形、同じ厚みを実現したかったんですが、ステンレスだとそれは無理。でもアルミなら厚い板でタンブラーを作ることが可能になるんです。
そしてアルミの熱伝導率の高さ、これが面白い。キンキンに冷えたビールを注ぐと、持てないくらい外側までキンキンになります。よく居酒屋さんで出てくる凍ったジョッキ、あれです。あれで飲むビールの美味しさは…!説明は要りませんね。
逆にいうと熱いものは飲めません…悪しからず。
そんなわけで型を一から起こしまして、YOKAのパイントグラスが出来上がりました。ビールを美味しく飲みたい方、ぜひぜひお試しください。